人口減少に対する対策
今までに、いろいろな議論をしてきた。しかし、日本政府の動きは
問題を認識しているのに、その対応策の策定が遅いし、対応案の考
え方がよく分からない。問題を先送りにするために数値の改ざんす
るなどをしてきた。このため時間が迫った問題であるにもかかわら
ず、有効な手を打てていない。行政と政治の責任が非常に明確に出
ている分野のような気がする。
5年前から、このコラムでは問題視している。日本語能力を待った
技術者の移民の範囲を広げるべきであると提言しているが、フィリ
ピンなど東南アジアとのFTAでも技術者移民についても国内の反
対を理由に制限している。医師や看護師などは今度不足することが
見えている。特に小児科・産婦人科の医師不足が問題になっている。
どうしてそうなるかというと、労働条件が厳しいためで、子供の病
気や婦人の出産は時間を選ばないことによる。裕福な日本人はなり
たがらない傾向にある。
このため、移民技術者の制限は、世界の有識者たちから日本は何を
考えているのか良く分からないとのコメントが出てくる原因になっ
ている。欧州、特に英国は医師の資格者を南アフリカ共和国や英語
国から掻き集めている。老人介護の負担をなるべく安くしようとし
ているのです。
前提条件である医師・建築家・弁護士などの免許なども国際化して
いない。米国の各種免許試験に合わせる中国のようなことをする必
要がないが、日本の免許試験を英語で受けられるような制度を考え
るべきである。フィリピンなどの看護師試験が信用ができないから
日本での試験をクリアすることと数を制限して折り合いが付いたよ
うであるが、もう少し制限を緩くするべきである。今後の大量の老
人介護の面からも絶対に必要なことである。
日本は有史以来、中国や朝鮮などからの貴族・裕福者・技術者など
の受け入れを積極的にして、その当時の文化や技術を物にしている。
このような歴史があり、戦後も在日の方たちを受け入れているので
す。特に朝鮮人と日本人はその性格が似ているために受け入れるの
に、反日などの政治性がなければあまり抵抗感がない。韓国のドラ
マを見ると、日本と感覚があまり違わないことが分かる。
フランスなど欧州の失敗は、下層階級の移民を受け入れて、技術者
を入れなかったことである。このため、移民2世の高等教育や就職
で差別問題が起こっている。このような移民政策はしてはいけない。
もう1つが女性たちの保護政策でしょうね。子供が生まれてから成
人までの費用で国家が家庭の負担を軽減することにより、子供を生
む奨励施策である。欧州で母親しかいない私生児が多くなっている
が、私生児でも補助金がもらえる為に、生活ができることによって
いる。私はあまり勧めないが、施策をしてあることは確かである。
もう1つが、世界に散らばる日本人たちを日本国籍にして、国家と
しての人口を維持することである。このごろ、欧州系日本人たちが
活躍している。それは欧州と日本を結んだビジネスができることで
、日本も欧州もビジネス的に得をしている。欧州系日本人・日系欧
州人たちは、そのほとんどが高度な教育を受けているために、活躍
できるのである。
そして、世界に日本人が活躍している。この人たちを日本に繋ぎ止
める仕組みが必要である。日本の技術を世界に紹介するのは海外に
展開する日本人が一番適切である。醤油の米国展開でも日系米人が
いたからできたのです。この人たちの国籍を日本にするためには、
二重国籍を日本も認める必要がある。勿論、国会の選挙権も認める
べきで、日本を世界から見て評価できるのは、世界に展開する日本
人たちですよ。
どうか、ここにあるシナリオを検討してほしい。もう時間があまり
ない。時間のムダができない状態にある。政治家の責任が問われる
問題であり、国家戦略の根幹にかかわることである。人口、初の自然減に
少子化進み1万人 05年推計(ASAHI)
2005年12月23日00時51分
05年に生まれる赤ちゃんの数が亡くなった人の数を下回り、日
本の人口が自然減に転じる見通しであることが、厚生労働省が22
日に公表した人口動態統計の年間推計でわかった。1899(明治
32)年に今の形で統計を取り始めてから初めてで1万人減るとい
う。少子化を背景に秒読み段階に入っていた人口の自然減の開始は
、今春のインフルエンザ流行の影響で政府予想(中位推計)より1
年早まった。
人口動態統計では、海外への移住や外国人の日本への定住など社
会的な変動は含まれていない。総務省が近く、10月の国勢調査に
基づく総人口の速報値を公表する。
国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の見通しでは、現在1
億2800万人弱の総人口は07年から減り始め、2050年に1
億人になるとされ、日本社会は雇用や社会保障などあらゆる面で調
整を迫られる。
推計値によると、05年生まれの赤ちゃんは前年比4万4000
人減の106万7000人で過去最低を更新。人口1000人あた
りの出生率も8.5と前年の8.8から落ち込んだ。
少子化が始まった70年代後半に生まれた世代が出産が多い年齢
層である20歳代後半になり、母親人口の縮小が、少子化に拍車を
かける構図だ。生まれる赤ちゃんの数は2014年には100万人
を切ると予想される。
一方、05年の死亡数は前年比4万8000人増の107万
7000人と1947年に次いで多く、3年連続で100万人超え。
社人研による02年1月の中位推計では、外国人を含む日本の人
口は05年は約2万人の自然増になる見通しで、自然減に転じるの
は06年(2万3000人減)の予定だった。1年早まったのは、
今春のインフルエンザ流行という一時的な要因で約2万人が死亡し
た影響と厚労省では見ている。
だが、高齢化の進展で死亡者数は、団塊世代が90歳代に入る
2040年には170万人に達する見通し。一方、出生率の落ち込
みに歯止めがかかる兆候はなく、人口減少の終わりは見えない。
今回の推計は、市区町村への出生や死亡などの届け出に関する
10月分までの集計をもとにしている。過去にも実績値と1万人以
上の誤差があった年があるため、厚労省は「来年6月の実績集計時
点で自然増になる可能性はある」としている。
◇
〈阿藤誠・早稲田大学人間科学学術院特任教授(人口学)の話〉
人口減の影響について、子どもを扶養する負担が軽くなってほか
の消費に回ると楽観する人もいるが、せいぜい30年後のことしか
考えていない。長期的に社会を継続していくためには、少子化の傾
向に歯止めをかけるしかない。晩婚・晩産の傾向が進む中で、キャ
リアを積んだ女性が30代でも子どもを産みやすいように、保育所
の整備などの環境づくりや、仕事と家庭のバランスを重視する社会
的な合意をつくり上げる必要がある。
問題を認識しているのに、その対応策の策定が遅いし、対応案の考
え方がよく分からない。問題を先送りにするために数値の改ざんす
るなどをしてきた。このため時間が迫った問題であるにもかかわら
ず、有効な手を打てていない。行政と政治の責任が非常に明確に出
ている分野のような気がする。
5年前から、このコラムでは問題視している。日本語能力を待った
技術者の移民の範囲を広げるべきであると提言しているが、フィリ
ピンなど東南アジアとのFTAでも技術者移民についても国内の反
対を理由に制限している。医師や看護師などは今度不足することが
見えている。特に小児科・産婦人科の医師不足が問題になっている。
どうしてそうなるかというと、労働条件が厳しいためで、子供の病
気や婦人の出産は時間を選ばないことによる。裕福な日本人はなり
たがらない傾向にある。
このため、移民技術者の制限は、世界の有識者たちから日本は何を
考えているのか良く分からないとのコメントが出てくる原因になっ
ている。欧州、特に英国は医師の資格者を南アフリカ共和国や英語
国から掻き集めている。老人介護の負担をなるべく安くしようとし
ているのです。
前提条件である医師・建築家・弁護士などの免許なども国際化して
いない。米国の各種免許試験に合わせる中国のようなことをする必
要がないが、日本の免許試験を英語で受けられるような制度を考え
るべきである。フィリピンなどの看護師試験が信用ができないから
日本での試験をクリアすることと数を制限して折り合いが付いたよ
うであるが、もう少し制限を緩くするべきである。今後の大量の老
人介護の面からも絶対に必要なことである。
日本は有史以来、中国や朝鮮などからの貴族・裕福者・技術者など
の受け入れを積極的にして、その当時の文化や技術を物にしている。
このような歴史があり、戦後も在日の方たちを受け入れているので
す。特に朝鮮人と日本人はその性格が似ているために受け入れるの
に、反日などの政治性がなければあまり抵抗感がない。韓国のドラ
マを見ると、日本と感覚があまり違わないことが分かる。
フランスなど欧州の失敗は、下層階級の移民を受け入れて、技術者
を入れなかったことである。このため、移民2世の高等教育や就職
で差別問題が起こっている。このような移民政策はしてはいけない。
もう1つが女性たちの保護政策でしょうね。子供が生まれてから成
人までの費用で国家が家庭の負担を軽減することにより、子供を生
む奨励施策である。欧州で母親しかいない私生児が多くなっている
が、私生児でも補助金がもらえる為に、生活ができることによって
いる。私はあまり勧めないが、施策をしてあることは確かである。
もう1つが、世界に散らばる日本人たちを日本国籍にして、国家と
しての人口を維持することである。このごろ、欧州系日本人たちが
活躍している。それは欧州と日本を結んだビジネスができることで
、日本も欧州もビジネス的に得をしている。欧州系日本人・日系欧
州人たちは、そのほとんどが高度な教育を受けているために、活躍
できるのである。
そして、世界に日本人が活躍している。この人たちを日本に繋ぎ止
める仕組みが必要である。日本の技術を世界に紹介するのは海外に
展開する日本人が一番適切である。醤油の米国展開でも日系米人が
いたからできたのです。この人たちの国籍を日本にするためには、
二重国籍を日本も認める必要がある。勿論、国会の選挙権も認める
べきで、日本を世界から見て評価できるのは、世界に展開する日本
人たちですよ。
どうか、ここにあるシナリオを検討してほしい。もう時間があまり
ない。時間のムダができない状態にある。政治家の責任が問われる
問題であり、国家戦略の根幹にかかわることである。人口、初の自然減に
少子化進み1万人 05年推計(ASAHI)
2005年12月23日00時51分
05年に生まれる赤ちゃんの数が亡くなった人の数を下回り、日
本の人口が自然減に転じる見通しであることが、厚生労働省が22
日に公表した人口動態統計の年間推計でわかった。1899(明治
32)年に今の形で統計を取り始めてから初めてで1万人減るとい
う。少子化を背景に秒読み段階に入っていた人口の自然減の開始は
、今春のインフルエンザ流行の影響で政府予想(中位推計)より1
年早まった。
人口動態統計では、海外への移住や外国人の日本への定住など社
会的な変動は含まれていない。総務省が近く、10月の国勢調査に
基づく総人口の速報値を公表する。
国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の見通しでは、現在1
億2800万人弱の総人口は07年から減り始め、2050年に1
億人になるとされ、日本社会は雇用や社会保障などあらゆる面で調
整を迫られる。
推計値によると、05年生まれの赤ちゃんは前年比4万4000
人減の106万7000人で過去最低を更新。人口1000人あた
りの出生率も8.5と前年の8.8から落ち込んだ。
少子化が始まった70年代後半に生まれた世代が出産が多い年齢
層である20歳代後半になり、母親人口の縮小が、少子化に拍車を
かける構図だ。生まれる赤ちゃんの数は2014年には100万人
を切ると予想される。
一方、05年の死亡数は前年比4万8000人増の107万
7000人と1947年に次いで多く、3年連続で100万人超え。
社人研による02年1月の中位推計では、外国人を含む日本の人
口は05年は約2万人の自然増になる見通しで、自然減に転じるの
は06年(2万3000人減)の予定だった。1年早まったのは、
今春のインフルエンザ流行という一時的な要因で約2万人が死亡し
た影響と厚労省では見ている。
だが、高齢化の進展で死亡者数は、団塊世代が90歳代に入る
2040年には170万人に達する見通し。一方、出生率の落ち込
みに歯止めがかかる兆候はなく、人口減少の終わりは見えない。
今回の推計は、市区町村への出生や死亡などの届け出に関する
10月分までの集計をもとにしている。過去にも実績値と1万人以
上の誤差があった年があるため、厚労省は「来年6月の実績集計時
点で自然増になる可能性はある」としている。
◇
〈阿藤誠・早稲田大学人間科学学術院特任教授(人口学)の話〉
人口減の影響について、子どもを扶養する負担が軽くなってほか
の消費に回ると楽観する人もいるが、せいぜい30年後のことしか
考えていない。長期的に社会を継続していくためには、少子化の傾
向に歯止めをかけるしかない。晩婚・晩産の傾向が進む中で、キャ
リアを積んだ女性が30代でも子どもを産みやすいように、保育所
の整備などの環境づくりや、仕事と家庭のバランスを重視する社会
的な合意をつくり上げる必要がある。
0 Comments:
Post a Comment
<< Home