Sunday, May 20, 2007

世界のお金の流れとバブル

世界で、お金が偏在している。この偏在したお金の流れを追うと、
いろいろな現象が起こっていることが分かる。今回はこの金によっ
て起こる現象を見てみよう。
お金は、いろいろな生産に伴って発生して、その生産物を消費する
所で消滅する。お金を生み出すのは生産による。このため、相対的
に高い生産物を大量に生み出す地域にお金が生まれることになる。
この地域は、石油の中東、雑貨など工業製品の中国、自動車や部品
の日本である。この3地域にお金が集まることになる。この3地域
のお金を追うと、中東は欧米の株やイスラム圏諸国への投資、日本
はBRICS諸国やベトナム、南アなどの世界各地に投資している。
中東はイスラム諸国への投資にはイスラム金融で行うために利子を
取れない。このため、共同出資という形で利益を配分するというよ
うなことをしている。このため、欧米投資では欧米の企業株を持つ
ことになる。これによって、中東諸国の王子たちは欧米優良企業の
大株主になっている。
日本の特徴は小金持たちが勝手に投資しているので、バラバラにな
っている。分散してリスクを回避しようとしている。そして、日本
のお金が欲しい地域は、金利を上げて、日本の小金持たちの金を引
き入れようとする。企業も日本から工場を東欧やインド、ベトナム
などと分散した生産を行うために投資をしている。拡大日本である。
もう1つ、公定歩合が安く、銀行金利が安いために、日本円がドル
やユーロになって、世界に出ている。所謂円キャリー取引であるが
、このため、円売りが多くて、円が大幅安になっている。このため
、一層、世界化している製品価格を低下することができ、世界で商
品が売れて企業業績は好調になる。
これで割りを食っているのが韓国と米国自動車会社である。韓国は
異常なウォン高で製品価格が低下できずに、日本製に負け始めてい
る。米国ではミシガン州選出の議員が日本円たたきをし始めている
。不当に円が安いと。
この2つの地域と違う動きをしているのが、中国である。元を国内
だけの流通としているので、生まれたお金を中国国内で回している。
このため、中国国内投資が高まり、生産工場などがどんどん建って
いる。しかし、工場が乱立したことで公害問題が起こり、製品の過
剰生産が起こりと、大きな問題を引き起こしている。
また、元とドルの相対的な価値を低く抑えるために、政府が為替市
場に介入して、米国議会で大きな非難を生むことになり、またドル
を大量に持ち、どうしようもない状態である。そして、ここにもう
1つの問題を抱え始めている。それはバブルの発生である。
不動産価格が高騰し、かつ、株が異常な値上がりを見せ始めた。
狂乱物価上昇が起こると、その発生を止めることは非常に難しい。
注意をしないと、日本と同じような土地取引停止などという劇薬を
使用してバブルを潰すことになる。これをすると、この後の不況が
15年と長期にわたり、国民生活を圧迫するし、日本ほど国民生活
が豊かでない中国では非常に恐ろしいことになると見る。
米国の元FRB議長のクリーンスパンが、ITバブル発生時、バブ
ルを潰してはいけないと注意していたが、その注意を中国も聞くこ
とが必要でしょうね。徐々に収束させる知恵が必要になっている。
この対応として、中国人民銀が金融引き締めで1年物金利0.18%上
げて金利11.5%にするというが、この高金利でもバブルは収束しな
いはずである。
中国金融当局の動向を注意して見る必要がある。また、中国に投資
するのは、今はまずい。バブルが収束した後、安値になってから中
国企業株を買い取ることにするべきである。日本人は絶対に中国株
に手を出してはいけない。今、中国株を持っている人はなるべく早
く売るべきでしょうね。いつ崩れるかわからない。しかし、崩れる
手前が一番儲かるので、これはお任せする。

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